「じゃあ、どんな感情ならあるの?いじられキャラに徹するにしても、やられすぎじゃない?」
「やられ続けるのは嫌だよ。今の状況を変えたいし、やめてほしい。」
「それはそうだけど・・・」
「・・・この話はこれぐらいにしようよ。そうしないと―――――よっちゃんに勉強を教えることができなくなっちゃう。」
「え!?それは困るよ!見捨てないで~すがちゃーん!」
「捨てない捨てない!さあ、行こう。」
「あ、ねぇねぇ!すがちゃんのママ、帰り遅くなってもいいって言ってたよね?時間、延長しても~」
「それは無理。」
「えーどうして~?」
(瑞希お兄ちゃんと張り込み約束があんだよボケ!!)
とは言わないけど~
「延長しなくても、よっちゃんならできるはずだもん!」
「すがちゃん・・・」
「あまり遅くなったら、私がよっちゃんの帰り道が心配になるから。パッパッと勉強して、さっさとご飯食べて帰って、早めに寝て、明日に備えよう?そうすれば、早起きして勉強する時間もできるから・・・ね?」
「・・・よーし、わかった!すがちゃんが言うなら、がんばってみる!」
「ぜひぜひ!一緒に頑張ろう?」
「うん!がんばろー!」
お互いの顔を見合わせて笑うと、一緒に走り出す。
(――――――――話してくれなくてもいいじゃない。)
よっちゃんの優しさが身に染みた。
彼女にだって、誰にだって、言いたくないことはある。
(瑠華さんのことを話してくれなかったからって、彼女が友達で、親友でなくなるわけじゃない。)
私にだって秘密があるから。
(私だって・・・・・凛道蓮であることを話せない。それと同じ。)
だから、よっちゃんの都合で教えてくれればいい。
「ありがとう、よっちゃん。」
私と友達になってくれて。
親友だと言って仲良くしてくれて。
「えへへ♪どういたしまして!」
満面の笑みで答えてもらえて、心がぽかぽかになる。
手をつないだまま、2人で笑いながら、ショッピングモールの中へと入る。
友情って、良いものだと・・・心の底から思った。


