彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)




「じゃあ、どんな感情ならあるの?いじられキャラに徹するにしても、やられすぎじゃない?」

「やられ続けるのは嫌だよ。今の状況を変えたいし、やめてほしい。」

「それはそうだけど・・・」

「・・・この話はこれぐらいにしようよ。そうしないと―――――よっちゃんに勉強を教えることができなくなっちゃう。」

「え!?それは困るよ!見捨てないで~すがちゃーん!」

「捨てない捨てない!さあ、行こう。」

「あ、ねぇねぇ!すがちゃんのママ、帰り遅くなってもいいって言ってたよね?時間、延長しても~」

「それは無理。」

「えーどうして~?」



(瑞希お兄ちゃんと張り込み約束があんだよボケ!!)



とは言わないけど~



「延長しなくても、よっちゃんならできるはずだもん!」

「すがちゃん・・・」

「あまり遅くなったら、私がよっちゃんの帰り道が心配になるから。パッパッと勉強して、さっさとご飯食べて帰って、早めに寝て、明日に備えよう?そうすれば、早起きして勉強する時間もできるから・・・ね?」

「・・・よーし、わかった!すがちゃんが言うなら、がんばってみる!」

「ぜひぜひ!一緒に頑張ろう?」

「うん!がんばろー!」



お互いの顔を見合わせて笑うと、一緒に走り出す。





(――――――――話してくれなくてもいいじゃない。)





よっちゃんの優しさが身に染みた。

彼女にだって、誰にだって、言いたくないことはある。



(瑠華さんのことを話してくれなかったからって、彼女が友達で、親友でなくなるわけじゃない。)



私にだって秘密があるから。



(私だって・・・・・凛道蓮であることを話せない。それと同じ。)



だから、よっちゃんの都合で教えてくれればいい。




「ありがとう、よっちゃん。」



私と友達になってくれて。

親友だと言って仲良くしてくれて。



「えへへ♪どういたしまして!」



満面の笑みで答えてもらえて、心がぽかぽかになる。

手をつないだまま、2人で笑いながら、ショッピングモールの中へと入る。

友情って、良いものだと・・・心の底から思った。