(わかってて・・・・・かばってくれた?)
そう思った時、よっちゃんは意外なことを言った。
「あたし、あの現場を見ていたの。」
「え?あの現場って・・・?」
「渕上さんの言うことを信じた井谷先生が、皆の前で、すがちゃんを叩いた時のこと。」
「っ!?」
それで苦い記憶がよみがえる。
「いたの・・・?」
「・・・・・うん。」
私の問いは、悲しそうな声と顔で返される。
「渕上さんが・・・外面が良いのは知ってるよ。すがちゃんのお母さんも、騙されてるんでしょう?」
「それは・・・・」
「みんな、渕上さんの言うことを信じるから、味方になるしか生き残れない。」
「・・・。」
返す言葉がない。
ただ、言えることは・・・
「私を・・・・かばってくれたんだね。」
「やっぱり、お母さんには渕上さんと仲良しだって言ってたの・・・?」
「違うよ!!渕上さんが・・・仲良しだって、言ってきたの!自宅に押し掛ける形で・・・!!」
「そっかぁ―――――・・・外堀、埋められたんだね?」
「うん・・・。怖い人だよ。」
「怖いって・・・・渕上さんのこと?」
「うん。」
本音は、怒りマックスで許せない存在だけど――――――――・・・
「・・・・・・怖いよ。」
(菅原凛のキャラなら、『怖い』って言っといた方がいいよね~)
ムカつくから、ぶちのめしたいとか、ボコボコにしたいとか・・・
(本音は言えない。まだ言えない。)
〔★凛は計算していた★〕
「すがちゃんは渕上さんのこと、怖いの?ムカつくとか憎いとか、ないの?」
「ないよ。」
(むしろ、そういうのを通り越して、抹殺したいレベルだからね~)
〔★怒りの上限も越えていた★〕


