彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)




(わかってて・・・・・かばってくれた?)



そう思った時、よっちゃんは意外なことを言った。



「あたし、あの現場を見ていたの。」

「え?あの現場って・・・?」

「渕上さんの言うことを信じた井谷先生が、皆の前で、すがちゃんを叩いた時のこと。」

「っ!?」



それで苦い記憶がよみがえる。




「いたの・・・?」

「・・・・・うん。」




私の問いは、悲しそうな声と顔で返される。



「渕上さんが・・・外面が良いのは知ってるよ。すがちゃんのお母さんも、騙されてるんでしょう?」

「それは・・・・」

「みんな、渕上さんの言うことを信じるから、味方になるしか生き残れない。」

「・・・。」



返す言葉がない。

ただ、言えることは・・・




「私を・・・・かばってくれたんだね。」

「やっぱり、お母さんには渕上さんと仲良しだって言ってたの・・・?」

「違うよ!!渕上さんが・・・仲良しだって、言ってきたの!自宅に押し掛ける形で・・・!!」

「そっかぁ―――――・・・外堀、埋められたんだね?」

「うん・・・。怖い人だよ。」

「怖いって・・・・渕上さんのこと?」

「うん。」



本音は、怒りマックスで許せない存在だけど――――――――・・・





「・・・・・・怖いよ。」

(菅原凛のキャラなら、『怖い』って言っといた方がいいよね~)





ムカつくから、ぶちのめしたいとか、ボコボコにしたいとか・・・



(本音は言えない。まだ言えない。)



〔★凛は計算していた★〕



「すがちゃんは渕上さんのこと、怖いの?ムカつくとか憎いとか、ないの?」

「ないよ。」



(むしろ、そういうのを通り越して、抹殺したいレベルだからね~)



〔★怒りの上限も越えていた★〕