彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)






「凛さん、謙虚で控えめだから、渕上さんとの関係を軽々しく言わないんだと思います。一緒にいて、本当に落ち着けます。だからあたしから、仲良くしてほしくって・・・・凛さんにお友達になってもらったんですよね~アハハ!図々しくてすみません!」

「ちょ、よっちゃん!?」

「まぁあ~そうだったのぉ~♪」

焦る私とは対照的に、お母さんの機嫌は良かった。



「図々しいなんて、そんなこと言わないで!これからも、うちの娘と仲良くして下さいね!えっと、吉田さん・・・だったかしら?」

「都司子でいいです、おば様。」

「じゃあ、都司子ちゃん。凛をよろしくお願いしますね。凛!」



ご機嫌のお母さんが娘の私を呼ぶ。



「これで、都司子ちゃんとご飯食べてきなさい。」

「え?」



笑顔で五千円札を渡される。



「お友達なんでしょう?お世話になってるなら、ごちそうしなさい。」

「お母さん・・・」

「お母さんも、今夜は遅くなるから。くわしくは、LINEを見てね。」



私にそう言った後で、視線をよっちゃんに向ける。



「都司子ちゃん、凛の学校での様子を教えてくれてありがとう!今度、うちに遊びに来てね?」

「ありがとうございます。是非、お邪魔させて下さい。」

「もちろんよ!待ってるわ。じゃあね、凛。」

「・・・うん。」



よっちゃんの言葉を疑うことなく信じたお母さんは、複雑な気持ちの私に気付くことなく立ち去ってしまった。

あとに残された私達は――――――――――




「すがちゃん。」

「よっちゃん・・・」




どちらも気まずい顔をしていた。

何とも言えない空気の中、先に口を開いたのは、よっちゃんだった。



「おごらなくてもいいよ。あたし、自分の分ぐらい、自分で出せるから。」

「あ、あの!」



真顔で言う相手に聞いた。





「どうして・・・あんな話を・・・・渕上さんが、私と・・・」

「仲良しだって・・・・・・・・・すがちゃんのお母さんは思ってるんでしょう?」





そう言って確認してくるよっちゃんの表情は、私の気持ちと同じで、悲しい色をしていた。