彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)



自分の体験談をもとに考えれば、吉田さんへのリンチも、彼女に原因はない気がした。


「・・・・・・・負けたの。」

「え?」


そう判断した時、小さな声で吉田さんがポツリと言った。



「ネットゲームで、負けたの。」

「ネットゲーム?」

「ネットゲームで負けて・・・みんなの足を引っ張ったから・・・」

「ええ!?」

(くっだらない理由だな、オイ!?)


いや、理由があるだけマシなの!?

てか、ほぼ言いがかりじゃない!?

宿題を見せてやってたのに、恩をあだで返された私と、いい勝負か!?



〔★凛は加害者側に、利益しか与えていない★〕



「本当にそんな理由で?」

「そんな理由じゃない!!」


思わずもれた本音に、吉田さんが食らいついてきた。


「普通のゲームじゃないのよ!?負けて借金作ったのよ!?」

「えっ!?課金タイプだったの!?てか、借金って、どういうことですか!?」

「あ・・・!?」


私の問いかけに、しまったという顔でうつむく吉田さん。


「あの・・・まさか、さっきの人達に、お金を借りてまで、課金ゲームをしたということですか?」

「借りてない!あの人達から、お金なんて借りてない!」

「ん??じゃあ、借金ていうのは・・・??」

「ゲー・・・・ゲームの中で・・・・」

「あ、そういう設定ですか!?」


よくわからないけど―――――



「現実社会で、吉田さんが借金を作ったわけじゃないんですね?」

「・・・・・うん。」

「なんだ、よかった~!!」


なによ。

ゲームの中での話か~!

そりゃあそうよね~



「『よかった』って・・・どういう意味?」


顔を上げた吉田さんは、怒ってるような、泣きそうな、何とも言えない表情で私を見る。

だから、誤解させないためにも彼女の問いに答えた。