「さすが瑞希お兄ちゃんと、みなさんというところですが!助けた方々のその後は大丈夫なのですか?」
「知らねぇ。」
「アフターフォローはナシ!?」
「ちょっとちげーよ。俺らは、ヒーロー気を取ってヘルプしただけだ。」
「つまり?」
「『通りすがりの日本人』としか名乗ってねぇ。」
「住所もアドレスすらも言ってないのですかぁー!!?」
「本名もな。」
〔★名乗らなくても通用するのが現代だった★〕
「ほんみょ・・・名前も!?え!?でも、烈司さん達を呼ぶ時とか、困るでしょう!?どうしてたんですか!?」
「そりゃあオメー、黒子ファイブの呼び方があるだろう?」
「番号呼び!?囚人じゃないのですよ!?」
「ははっ!今さらそれ言うかぁ~!?ヤンキーも囚人も同じよなもんじゃねぇか?」
「違いますよ!!瑞希お兄ちゃん、犯罪者ちがーう!!」
「よしよし、ありがとなー?」
反論する私の頭を、笑顔でナデナデしながら笑い飛ばす愛しいお人。
「なんで・・・言わなかったんですか?相手に気を遣わせるから・・・?」
「いや、面倒だったからよ。」
「面倒!?」
「あと、追加でタカられても困るじゃんか?」
「そ、そうかもしれませんが・・・」
「そいつらが、ワンチャンスを生かせるかどうかは、そいつら次第だ。特にカジノで失敗した奴に関しては・・・ギャンブルの誘惑に勝てるかどうか・・・だ。」
「誘惑、ですか?」
「そうだ。すっぱり足を洗うってのは難しい。ストレス解消や、刺激求める程度で、遊ぶぐらいで終われるならすりゃいいんだよ。ギャンブルするために、飯代を削ったり、水道光熱費や家賃を滞納したり、人から金巻きあげるカツアゲや詐欺をしたり・・・テメーの生活壊しちまう。『やめられない状態』から抜け出せない。凛は身近にそういうやつがいそうにないから、わからねぇかもな・・・。」
「あ・・・」
― 一発当てれば、大逆転できるわっ!―
そう言われた瞬間、よっちゃんのことが頭に浮かんだ。
(・・・彼女も、『やめられない状態』よね・・・?)
「あの・・・カジノじゃなくても・・・ゲームとか、そういう・・・ギャンブルっぽいものって、1度ハマってしまっても、治せますよね?」
気になり、不安になり、恐る恐る瑞希お兄ちゃんに聞いてみる。


