彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)




「さすが瑞希お兄ちゃんと、みなさんというところですが!助けた方々のその後は大丈夫なのですか?」

「知らねぇ。」

「アフターフォローはナシ!?」

「ちょっとちげーよ。俺らは、ヒーロー気を取ってヘルプしただけだ。」

「つまり?」

「『通りすがりの日本人』としか名乗ってねぇ。」

「住所もアドレスすらも言ってないのですかぁー!!?」

「本名もな。」



〔★名乗らなくても通用するのが現代だった★〕



「ほんみょ・・・名前も!?え!?でも、烈司さん達を呼ぶ時とか、困るでしょう!?どうしてたんですか!?」

「そりゃあオメー、黒子ファイブの呼び方があるだろう?」

「番号呼び!?囚人じゃないのですよ!?」

「ははっ!今さらそれ言うかぁ~!?ヤンキーも囚人も同じよなもんじゃねぇか?」

「違いますよ!!瑞希お兄ちゃん、犯罪者ちがーう!!」

「よしよし、ありがとなー?」



反論する私の頭を、笑顔でナデナデしながら笑い飛ばす愛しいお人。



「なんで・・・言わなかったんですか?相手に気を遣わせるから・・・?」

「いや、面倒だったからよ。」

「面倒!?」

「あと、追加でタカられても困るじゃんか?」

「そ、そうかもしれませんが・・・」

「そいつらが、ワンチャンスを生かせるかどうかは、そいつら次第だ。特にカジノで失敗した奴に関しては・・・ギャンブルの誘惑に勝てるかどうか・・・だ。」

「誘惑、ですか?」

「そうだ。すっぱり足を洗うってのは難しい。ストレス解消や、刺激求める程度で、遊ぶぐらいで終われるならすりゃいいんだよ。ギャンブルするために、飯代を削ったり、水道光熱費や家賃を滞納したり、人から金巻きあげるカツアゲや詐欺をしたり・・・テメーの生活壊しちまう。『やめられない状態』から抜け出せない。凛は身近にそういうやつがいそうにないから、わからねぇかもな・・・。」

「あ・・・」



― 一発当てれば、大逆転できるわっ!―



そう言われた瞬間、よっちゃんのことが頭に浮かんだ。



(・・・彼女も、『やめられない状態』よね・・・?)



「あの・・・カジノじゃなくても・・・ゲームとか、そういう・・・ギャンブルっぽいものって、1度ハマってしまっても、治せますよね?」



気になり、不安になり、恐る恐る瑞希お兄ちゃんに聞いてみる。