「まぁ、中にはそれを人生最後の勝負にして、負けて死ぬやつもいるけどな。ラスベガスは多いんだよ、自殺者。」
「は、華やかな世界なのに闇が深い!!」
「ばか。光が強けりゃ、その分闇も濃いだろーが?」
「そうかもしれませんが!負債を消すためにギャンブルをするって、ちょっと普通じゃないですよ・・・」
「それだけ、感覚がマヒしてんだよ。」
「途中で・・・やめることもできますよね?」
「出来ねぇな。それがギャンブル依存症の怖いところだ。」
私の問いをハッキリ否定すると、淡々とした冷たい表情で彼は言う。
「カジノにハマっちまったら、手持ちの金がなくなっても、貯金を使いきっても、家や車売り払ってでも、仕事を首になっちまってでも、『ギャンブルをやめられない』んだ。」
「その結果・・・カジノの敗者達が、ラスベガスの地下トンネルにたどり着くといいことですか?」
「大体は、な。もともと、ラスベガスは貧富の差が激しい。だから、家賃がかからない地下トンネルで暮らしてる奴らもいる。」
「フリーダムですね!?そんなところまで、自由の国・アメリカっぽくしなくていいのは!?」
「ははは!仕方ねぇーよ。野生で暮らすには、良い条件がそろってんだからよ。」
「そこへ百鬼さんを、叩き込んだのですか・・・!?」
「おう。『オメーも、一歩間違えばこうだぞ!?』って意味でな。」
「なんてことを!」
マイナス要素しかない野獣を、負のオーラが充満してそうな場所に放り込んだの!?
「そんなことをして、地下住民の方々になにかあったらどうするのですか!?ただでさえ、百鬼さんはバトルが大好きなのに!」
「大丈夫だって。あいつ、弱ってる奴を攻撃するなんてことしねぇーから。現に、先住民の方々にケガさせねぇよ。」
「・・・それならいいのですが・・・」
〔★百鬼への心配がなかった★〕


