始業式、新学期初日は最低だった。
教室で渕上の幸せ話を聞かされ、体育館では締め出されただけでも最悪なのに・・・
「ひっく、ひっく!」
「吉田さん、しっかりして。」
ヤンキー女どもに泣かされた、同じ委員会の女子を保護することとなった。
その子、吉田さんが、いじめられたくないから私に暴言を吐いたのは理解してる。
気にしてないと言えばうそになるが、今ここで、彼女を突き放す気にはなれなかった。
(とはいえ・・・私と一緒に行動してるのを誰かに見られるのはよくないな。)
「吉田さん、私と離れた歩きましょう。巻き込みたくないです。」
「う・・・うん。」
意味を理解した吉田さんは、一定距離を開けて私の後ろからついてくる。
使づ離れずで、無関係の距離のまま保健室についたのだが・・・
「え!?開かない!?」
施錠されて閉まっていた。
(留守にしてるのか・・・参ったな。)
早く身を隠したいのに、開いていないと逃げ込めない。
目だけで吉田さんを見て、ガタガタと音を立てながら開かない戸をゆらす。
それで相手にも、保健室にカギがかかっていると伝わった。
ジェスチャーで、しばらく待とうと伝える。
保健室の前にいる私と、少し離れた物陰で隠れるように座り込む吉田さん。
(・・・人間って、つらい時は時間を長く感じるというけど・・・)
つらいわけじゃないけど、今も時間がたつのを遅く感じる。
いじめによる無視や暴言などに耐える時とは違った居心地の悪さ。
(この場合は、『気まずい』って感じかな?)
楽しい気分じゃないことは間違いない。
(大丈夫よ、凛。ちょっと我慢するだけじゃない?)
保健室の先生が、そんなに長くホームグラウンドを開けているわけがない。
すぐに帰ってくるだろうと思ったのだが―――――
(・・・遅いな・・・・・・。)
待ってども待てども、保健医が戻ってくる様子はない。
腕時計と廊下の先を交互に見るを繰り返す。
(トイレにしては長い。大便だったとしても長いけど・・・もしかして、便秘?)
保健室の先生が便秘なんて、職務怠慢もいいところよ!
ちゃんと、うどんか食物繊維を食べなさいっての!
〔★決めつけてはいけない★〕


