(これからどうしよう・・・・)
教室に戻っても、鍵がかかってるから入れない。
時間がつぶせそうな場所を探す。
(疲れた。座りたい・・・。)
周りからの悪意に、気分が悪くなる。
(保健室に行こうかな・・・?)
体調不良ということで、休ませてもらえないだろうか?
(そうしよう。)
どう動くか決まったので、保健室へ向かおうとしたのだが―――
「ふざけんなよ!!」
「ひっ!ごめんなさい!ごめんなさい!!」
罵声と悲鳴が響いた。
(なに!?)
「また負けやがって!!」
「ごめんなさい!!」
反射的に声のした方へ、後者の裏側へと視線を向ける。
(あれは・・・!?)
1人の女子生徒が数人の女子生徒に囲まれていた。
取り囲んでいるのはヤンキー女達で、そいつらの顔には見覚えがあった。
(私をトイレの個室に閉じ込めて、水をぶっかけた奴ら!渕上の仲間だ!!)
なにあれ!?いじめ!?私以外もいじめてるの!?
「今日はこれぐらいで勘弁してやる!」
「ちゃんと用意しとけよ!」
「またな、吉田ちゃーん?」
(吉田ちゃん・・・?)
ギャハハハ!と下品に笑いながら、離れて行く渕上の仲間のヤンキー達。
(『吉田』って・・・)
「うっ、うっ、ひっう!」
1人残され、座り込んで泣いている女子生徒。
服装からしても、一般の生徒で間違いない。
「大丈夫ですか?」
気づけば、その子の側まで行っていた。
身をかがめて、話しかけていた。
「ひっ!?」
震える声で、その子が小さく叫んで顔を上げる。
相手と目があった瞬間、どちらともなく、「あ!」と小さく叫んでいた。
「す、菅原さん!?」
「吉田さん・・・」
(やっぱり、吉田さんだ・・・。)
同じ学年で、同じ委員会のG組の生徒。
英英辞典を借りたのを最後に、ずっと会っていなかった相手だった。
〔★思わぬ再会だった★〕


