彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)




(どんな話し合いになるかわからないけど、冷静な判断のできる心の余裕は持っておくためにも、現状がベストなんだけど・・・)



だけどやっぱり面倒だわ・・・瑞希お兄ちゃんに会いたい・・・と思っていたら、知らない声が聞こえた。



〈お待たせして、すみませんでした。〉

〈おい、どれが凛道蓮だ?〉



2人分の声がした。丁重な口調と、横暴な口調。

画面には、2つの声の主らしい2人の男が映る。



(誰、こいつら?)



丁重な口調の人は、スーツをビシッと来ている身なりの整った清潔感のある男性。

乱暴な口調の人は、耳や首、指に、ジャラジャラと悪趣味なアクセサリーを身につけている男。

濃いブルーの半袖のニットシャツを着ているが、画面越しでもわかった。



(てか、チラチラ見えてんぞ。二の腕にあるタトゥー。)



呆れる私の・・・龍星軍達の目の前に、謙虚な姿勢で座るスーツと、乱暴に腰を下ろすタトゥーの男。

2人のうち、先に口を開いたのはスーツの男。



〈商談が長引きまして、申し訳ありませんでした。もう皆様お集りかと思ったのですが・・・凛道蓮さんはどちらですか?お手洗いでしょうか?〉

〈凛道は来ねぇーよ。〉



間髪入れず、不機嫌な円城寺君が答える。

これで、さらなる不機嫌な声が響いた。



〈はあ!?凛道蓮が来ないってどういうことだ!?〉



半袖タトゥーの言い方にカチンと来のは、私だけではなかったと思う。



〈あ?俺らじゃ役不足か、コラ?〉



円城寺君がイライラ声で答える。

これに同じように、タトゥーも答えた。



〈呼べ!〉

〈あん?〉

〈凛道蓮を呼べって言ってんだよ!〉



円城寺君の問いに、横暴な口調の男が偉そうに言う。

そんな言い方をするから、もちろん円城寺君はキレた。



〈ああ?調子に乗んなよ、テメー?〉



メンチをきりながら、深く腰掛けていた姿勢を前のめりにする。

それに相手は、同じように前のめりのメンチをきりながら返す。



〈調子に乗ってんのはお前らだろう、ガキ共。〉

〈ほぉ~やるのか、コラぁ・・・!?〉

〈けっ!勝つ気かよ?〉


ちょっと!?ちょっとちょっと!!


(話し合いが殴り合いになる!)


〈まぁまぁ、やめましょう。〉



それを止めたのが、丁重な口調の男。

半袖タトゥーのツレで、第一印象の良い人物だった。