彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)



クラスメートから遅れて体育館についた時、入口の扉は閉まっていた。


「よいしょ!・・・・・・あれ?」


開けようとしたが開かない。


「すみませーん!入れて下さい!」


ノックしながら頼んだけどあかない。


「すみませーん!中に・・・」

「うるせぇ!!」

ドンっ!!

「きゃ!?」

「遅刻した奴は入ってくるな!」


ノックしていた戸を、蹴り返されたのだと察する。

同時に、頭の上で声がした。


「あははは!ビビってるよ~」

「ばーか!」


見上げれば、体育館の二階から私を見下ろして笑ってる奴らがいた。


「外で聞いてろ、ゴミ!」

「そのまま、そこのゴミ箱に入れば~?」

「上手いな!」


全く知らないクラスの男女から浴びせられる暴言。


「お前らなにしてる!?早く整列しなさい!」

「「「はーい!」」」


そんな教師の声に答え、私に悪口を言った奴らが引っ込む。

乱暴にのぞいていた窓を閉めて赤い舌を出して笑う。

視界から消える。


(締め出された・・・?)


まさか、教師も集まる始業式で締め出しとか・・・!?


(先生も、大人もいじめっ子の味方をするなんて・・・・!!)


そこまでされるとは思わず、呆然と立ち尽くす。


(・・・・ひどい・・・・!!)

つらい。

悲しい。

苦しい。

みじめ。


(ひどい・・・泣きそう・・・・・!!)


そんな感情が頭の中をぐるぐる回ったけど―――――



(・・・いつまでも、ここにはいられない。)



誰も助けてなんてくれない。

動かなきゃいけない。

1人で。


気持ちを切り替える。

体育館に背を向けた歩き出す。


「菅原はサボり魔~」


そんな声が聞こえたかもしれないけど、無視して歩いた。