(美涼(みすず)という男が・・・悪い奴らしいということは確定してる。)
そもそも、良い奴が殴り込みになんて来ないものね。
美涼(みすず)と、円城寺君や可児君達が何を話すのかわからないけど、知らないでいるわけにはいかない。
(だけど、可児君達が『美涼(みすず)を凛道蓮に会わせない』と判断してるなら、それなりの相手かもしれないから―――――――――)
もっとも、瑠華さんに暴言と下ネタのセクハラをした連中の職場という時点で、『悪』としか思えないけどね。
(相手にしなくても、無視はできないか・・・)
〈どうなさいますか、我が君?〉
「・・・行けたら行く、かな。間に合うならば参加したいけど・・・」
〈ご都合がつきませんか?〉
「そうですね・・・とにかく、今は時間がないので・・・」
そろそろ、予鈴のチャイムが鳴りそうだから。
授業なら、多少遅れてもいいけど、夏休み明けの実力テストの真っ最中の中をサボるなんてできない。
〈我が君もこの時間は、学校ですよね?サボれないんですか?〉
「サボれません。・・・ちょっと無理です・・・」
(優等生の菅原凛が、テストをサボるのは絶対無理!!)
苦い思いで伝えれば、電話口の相手が笑った。
〈わかりました♪ご多忙なら、仕方ありません。来なくても大丈夫ですよ。〉
「え!?いや、でも!そういうわけには~」
〈いかないと言いますよね?わかってますよぉ~!こちらに来て頂かなくても、会話を把握できるようにしますから♪〉
「え?」
(どういうこと??)
意味がわからなくてヤマトを見れば、腕を組んで首をかしげるだけ。
「つなぐ、どういうことですか?」
〈我が君、放課後になったら俺の携帯に電話していただけますか?〉
「つなぐに電話するんですか?」
〈はい、それだけで結構です。我が君が俺に――――・・・〉
つなぐの語る内容に、あ、そういうこと!?と思う。
同時に、予鈴を伝えるチャイムが鳴った。


