彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)




「それって、私も行かないとだめだよね・・・?」

「え!?あ、すがちゃんは大丈夫だよ!私が頼まれてた仕事なの!」

「え!?テスト期間中なのに??」

「う、うん!そうなんだよね~!嫌になっちゃう・・・」

「手伝いましょうか?」

「え!?いいよ!」

「遠慮しないで下さい。同じ委員じゃないですか?」

「ダメだよ!渕上さん達に見られたら――――・・・」

「え・・・!?」

「あ、ごめん・・・察してほしい。」



気まずそうな表情で言われて理解した。



「・・・そうですよね。」

委員会とはいえ、一緒にいたら・・・



(ましてや、私の善意でよっちゃんの手伝いをしているとわかれば―――――――)



「ごめんね、すがちゃん。」

「いえ・・・いいんだよ・・・」



うつむく相手にそう伝えれば、ゆっくりと私から体を離す。



「本当にごめんね・・・!」



そう言いながら、半分しか食べてないお弁当をしまっていくよっちゃん。



「気にしないで。昼休み中に終わればいいね?まだご飯、全部食べれてないから。」

「・・・うん。ありがとう。さすがに、それぐらいの時間はくれると思う。」



立ち上がり、顔を上げた友達は作り笑顔だった。

無理しながら笑うよっちゃんに胸が痛くなる。



(私もだけどよっちゃんも・・・・かなり、渕上グループからの嫌がらせがひどいのね・・・)



「気をつけてね、よっちゃん。」

「平気だよ。ありがとう、すがちゃん!」

「いってらっしゃい。頑張って下さいね。」

「ありがとう!頑張るね!行ってきまーす!」



ニッコリ笑って、私に手を振るよっちゃん。



「またね、すがちゃん。」

「うん。また明日。」



足早に立ち去っていく友達。

相手の姿が見えなくなった時、自然とため息が出た。





(この後、どうしよう・・・)



お昼休みは、まだ残っている。



(ヤマト、どうしてるかな。)



よっちゃんがいなくなり、急に寂しくなる。

1人という現状が寂しく思えた。

こんな風に思うことはなかったのに。



(今まで、1人でも平気だったのに・・・。)



―すがちゃん!―



(・・・これが、人のありがたみってことなのかな・・・?)



だからかもしれない。

ヤマトがいるであろう第二理科室へむかったのは。