彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)



この女は、学校が言いなりになるほどのお金持ちで、見た目もいいからモデルもしてる。

それどころかレディースの総長までしてるボスだ。

声を聴くだけでも気分が悪いが、目だけでその存在を確認。

夏休み前は、奴の機嫌次第で、いじめの被害が変わっていた。


(新学期も、その流れが変わらないはずだから、朝一で様子を確認しておかないと・・・)


そう思って視線を向けたのだけど、



(誰!?)



目にした相手は、いつもと違った。

茶色の髪の毛が黒くなっていた。

夏休みデビューで、黒い頭が茶色になるのはわかるけど・・・黒くなってる!?


(なにそれ、腹黒だって自己紹介してるんですか?)


〔★凛は心の中でディスった★〕



「渕上さん、イメチェンイイ感じだね~!?清楚で可愛い!」

「ありがと。」


山崎という男子の言葉に、そっけなく答える見た目は可愛い女。

そいつに、取り巻きの難波・鳥海が群がる。


「てか、アルがダメって、フッチーダイエット中?」

「え~必要ないじゃん?細いよ?学校で一番のスタイルなのに~」

「ルノアはダイエットしてない。」


右腕と左腕の問いに答えたのは、イケメン男子。

その男、飯塚アダムと言って、渕上ルノアの彼氏だった。

さらに言えば、こいつが原因で私はいじめられることになった。



(瑞希お兄ちゃんよりもブサイクなくせに・・・ムカつくわ。)



「ちょーみんな注目!聞いてくんねぇー?」


馬鹿男が何を言いだすかと・・・視線を下げたまま、耳だけ向ける。

クラスメートは、みんな飯塚の方へと集まって行く。


「なになに?どーした?渕上さんと婚約発表?」

「まだ早いし。」

「うわ、否定しねぇの!?ノロケごちそう様~」

「いいから聞けよ!ルノアさ~めっちゃすごいことになったんだよな。」


(すごいこと?)


警察に補導されて、モデルの仕事がなくなったのかとワクワクした。


「すごいことってなに?」

「教えてよ、アダム君!」

「それがさ~」


飯塚の口から出たのは、私の希望とは違っていた。