私を見て、何かに気付いたような顔になるよっちゃん。
「あ、ごめんごめん!」
(・・・察してくれた?)
気持ちが顔に出てた?
「あたしの希望ばっかり言っちゃったね!?友達と一緒に作る思い出なのに!」
「!?」
(・・・・・・・『友達と一緒に作る思い出』・・・・・?)
えへへ、と照れ笑いしながら彼女は言った。
「今しかないもんね、花のJK時代は♪」
「・・・・・・・・・・・。」
(・・・私は、瑞希お兄ちゃんがいれば何もいらない。)
瑞希お兄ちゃんがすべて。
(瑞希お兄ちゃんが―――――――――!!!)
「・・・・・・・カフェじゃなくて、もっと気軽なマックやミスドでいいですよ。」
「あ、ミスドか!?最近行ってないからイイネ~!?」
(・・・・・・・・なぜだ・・・・・・・・・!?)
断れなかった。
(俺は・・・俺は・・・瑞希お兄ちゃんが第一だったんじゃなかったのか・・・!?)
それがなぜ!?
(同級生の同性の女友達と、私のピンチを救ってくれた探し続けた初恋の王子を天秤にかける!?)
天秤にかけた結果がJKだと!?
愛するお方ではなく、モブAだと!?
(私は!?どうして!?・・・どうして・・・・・・)
「こうして話してるだけでも、楽しいよねぇ~」
・・・・・なんでそんな顔・・・・・・
(・・・・・・ほだされたのかな。)
無邪気に喜ぶ顔が・・・本当に、心の底から喜んでいるように見えたから。
(・・・・・・・・『普通の女子高生の思い出』、作ってもいいかと・・・・・)
思ってしまった。
(瑞希お兄ちゃんに再会して、いじめられて、また瑞希お兄ちゃんに助けられて・・・瑞希お兄ちゃんだけしかいないと思ってたのに・・・。)
「すがちゃん、ミスドのドーナツで、何が一番好き?」
「・・・ポン・デ・リング、です。」
1人ボッチだった菅原凛の前に、よっちゃんが現れた。
ここにきて、『友達』という存在ができた。


