彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)




私を見て、何かに気付いたような顔になるよっちゃん。



「あ、ごめんごめん!」



(・・・察してくれた?)

気持ちが顔に出てた?



「あたしの希望ばっかり言っちゃったね!?友達と一緒に作る思い出なのに!」

「!?」

(・・・・・・・『友達と一緒に作る思い出』・・・・・?)



えへへ、と照れ笑いしながら彼女は言った。



「今しかないもんね、花のJK時代は♪」

「・・・・・・・・・・・。」



(・・・私は、瑞希お兄ちゃんがいれば何もいらない。)



瑞希お兄ちゃんがすべて。



(瑞希お兄ちゃんが―――――――――!!!)



「・・・・・・・カフェじゃなくて、もっと気軽なマックやミスドでいいですよ。」

「あ、ミスドか!?最近行ってないからイイネ~!?」



(・・・・・・・・なぜだ・・・・・・・・・!?)



断れなかった。



(俺は・・・俺は・・・瑞希お兄ちゃんが第一だったんじゃなかったのか・・・!?)



それがなぜ!?



(同級生の同性の女友達と、私のピンチを救ってくれた探し続けた初恋の王子を天秤にかける!?)



天秤にかけた結果がJKだと!?

愛するお方ではなく、モブAだと!?



(私は!?どうして!?・・・どうして・・・・・・)



「こうして話してるだけでも、楽しいよねぇ~」



・・・・・なんでそんな顔・・・・・・



(・・・・・・ほだされたのかな。)



無邪気に喜ぶ顔が・・・本当に、心の底から喜んでいるように見えたから。



(・・・・・・・・『普通の女子高生の思い出』、作ってもいいかと・・・・・)



思ってしまった。



(瑞希お兄ちゃんに再会して、いじめられて、また瑞希お兄ちゃんに助けられて・・・瑞希お兄ちゃんだけしかいないと思ってたのに・・・。)



「すがちゃん、ミスドのドーナツで、何が一番好き?」

「・・・ポン・デ・リング、です。」



1人ボッチだった菅原凛の前に、よっちゃんが現れた。

ここにきて、『友達』という存在ができた。