彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)




「ねぇねぇ、すがちゃん!テスト期間が終わったら、一緒に遊びに行こうよ!ご飯食べたり、プリクラ撮ったりしようー?」

「え!?あ、遊びに行くの!?」

「うん!いいでしょう!?」



(ダメだ!!)



そう口に出さなかった自分を褒めてあげたい。



(菅原凛の活動が休みの日は、瑞希お兄ちゃんへ捧げると決めてるの!!友達になったとはいえ、そこは瑞希お兄ちゃんが第一よ!!)



口を閉ざすという態度で示せば、それを察したよっちゃんが戸惑いながら聞いてきた。



「・・・あれ?なんか・・・ダメっぽいの?」

「うん。」



〔★凛は恋愛を選択した★〕



「え!?どうして!?」



拒否した瞬間、あきらかに動揺した表情になるよっちゃん。



「やっぱり私のこと・・・・イヤ、とか?」



抱き付かれていたので、よっちゃんの体が強張るのがよくわかった。



「違います。」



だから、友達の不安を消すため、瑞希お兄ちゃんとの時間を守るために言った。





「ショウライノタメ、ガクギョウユウセンノ、カテイジジョウナノデス。」





ウソではない、限りない事実。



〔★凛は家庭方針を利用した★〕



「えっ!?そうなの!?」

「ソウデス。ヤスミノヒハ、ベンキョウノタメニツカウノデス。」

「どんだけ、勉強漬けなの!?そりゃあ、成績優秀も納得できるけど~・・・」



若干、引き気味に言うよっちゃん。



そうだろう。

私もそれが嫌で、昔家出したんだ。

おかげで、真田瑞希様という白馬の王子様に出会えたけどな。




〔★現実は、単車を乗り回すプリンス様だ★〕