彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)




「お兄ちゃん・・・僕、本当に大丈夫なので、ご飯代をお支払い・・・」

「しなくていい!つーか、頬が腫れてるのに、熱々のラーメンが食えるか、凛?」

「え?あ、僕は良いので~」

「よくない!そうだ!冷やし中華頼んでやるよ!チャイナ亭の冷やし中華は美味いんだぜ!?」

「え、でも!?」

「あ!?もしかして、口の中切ったか!?冷やし中華のたれが染みそうか!?」

「い、いえ!口の中は切ってません!だから、大丈夫です!」

「じゃあ、冷やし中華2つ頼むか?ノーマルと塩味の2種類あるから、好きな方食べろよ?」

「え!?え・・・2つ頼むんですか??」


「おう!凛が味見して、美味かった方を食えよ!つーか、俺にも一口くれよなぁ~?」


「ええ!?」

(それはつまり、間接キッス・・・・!!)



「嫌か?」

「とんでもございません!お願いします!!」



(まさかのLOVEチャンスキター!!)



〔★凛はチャンスをものにした★〕



「じゃあ、冷やし中華のノーマルと塩味を2つだ、烈司!テレホンしろ!」

「へいへーい!どこまでブラコンなんだか・・・」

「なんか言ったか!?」

「言ってねぇーよ。あ、もしもし、チャイナ亭さん?出前頼みたいんすけどぉ~」



何か言いたそうな顔をしつつも、素直に電話する烈司さん。



「ちょっとー!凛ちゃんとイチャイチャしないでよ!あたしも凛ちゃんに、あーん♪したいわよ!?口移ししたーい!」

「あ?誰が、凛とあーん♪するって言ったんだよ?つーか、願望発言やめろ。」

「なにそれ!?ナチュラルにノロケてるわけ!?凛ちゃん、モニカちゃんとも1口ずつ、交換しましょうねぇ~!?」

「え!?ええと、それは~」



瑞希お兄ちゃん以外の間接キスは、不要なんだけどなー



〔★凛は好みがハッキリしている★〕