「凛にしつこく、龍星軍の凛道蓮かどうか、しつこく確認してたからなー・・・言ってなかったのか、凛?」

「あ・・・すみません。聞かれなかったので、言ってなかったです。」

「まぁ、自分から族をやってるって自己申告する奴は、痛い奴だからな。言いふらすことでもねぇーし。」

「つまり・・・黙っていたから、怒ったんでしょうか?」

「かもしれねぇ・・・なんか、恨みのような感情があふれ出てたからな。」

「恨み!?瑠華さんが僕を恨んでるんですか!?」

「凛じゃなくて、『族』っていうカテゴリーが嫌いだったのかもな。凛自身は、嫌われるような心当たりはないんだろう?」

「ありませんよ!ありませんけど・・・恨み・・・」

なんだろう・・・?

本当になんだろう・・・??

気づかないうちに、龍星軍の凛道蓮として、瑠華さんにご迷惑をかけただろうか?



(円城寺君の例もあるから・・・は!?まさか、瑠華さんも瑞希お兄ちゃんファンで、私に嫉妬してるの!?)



だけど瑠華さんの口から、瑞希お兄ちゃんLOVEなんて聞いてないんだけどなぁ~??



考え込む私に、瑞希お兄ちゃんが言った。



「凛が龍星軍の4代目かって確認もだが・・・『龍志'(りゅうじ)』と『亜都司(あつし)』っていう2人のガキもキーワードだろうな。」

「え?瑠華さんの知り合いっぽい人達ですか?」

「知り合いっぽいじゃなくて、どう見ても知り合いだろう?あまりいい関係じゃなさそうだったけどな。」

「わはははは!言えてるぜ、瑞希!亜津司とか言うガキの方は、ふじこを見ながら、嫌ぁ~な面してたからな!!龍志ってガキは、女々しい面だったけどな!!」

「え?嫌な顔はともかく、女々しい・・・ですか?」

「気づかなかったのか、凛?龍志ってガキの方はそういう面してたぞ?」

「・・・すみません。わかりませんでした・・・・」

「気にすんな。信じてた相手にいきなりぶん殴られただけでも、けっこうショックだろうからな。」

「・・・はい。」

「つーても、龍星軍の4代目が女に不意打ち食らったって事実が出来たのは忘れんなよ?気を抜かず、気合入れて行け!」

「は、はい!」



バシッと背中を叩かれ、激励(げきれい)された時だった。