「チョコちゃん!?」
「なんだテメー!?」
両手を広げ、瑠華さんことふじこさんの前に立つ。
「女性に乱暴しないでください!」
良い子モードで対応。
これに相手は――――――
「退け、ガキ!」
ドン!
「あ!?」
私の肩を押す、張り手で答えてくれた。
それほど強い力じゃなかったんだけど・・・
(―――――――――最悪の事態を予想すれば、『先に手を出された被害者の実績』を作っておくべきかな?)
そう判断して、椅子ごと床に倒れた。
ガタガタ!
「チョコちゃん!?」
「痛い。」
と、言うだけ言ってみる。
もちろん受け身もとってまーす。
〔★凛は被害者らしくふるまった★〕
リアクションとしては弱かったかなぁ~?と思ったけど、馬鹿達はそう思わなかった。
「ぎゃはははは!弱っ!」
「口だけかよ~!?」
「もっと鍛えろよ、チービ!」
倒れた私を見て、ピアス三兄弟は大爆笑。
「なんてことするのよ!?」
それを見た瑠華さんが、ひらりとカウンターを乗り越えて私の側に着地。
そのことに私は驚いた。
「大丈夫!?怪我は?」
「え、いえ、大丈夫です!ふじこさん、身軽ですね!?」
「そんなこと言ってる場合じゃないでしょう!?」
そんなやり取りをしていたら、お店の男性スタッフ達がやってきた。
「お客様、他のお客様のご迷惑になるので、お引き取り下さい。」
「俺ら、『永山偉人(ぐれいと)さん』の紹介なんだけど?」
「え!?『永山偉人(ぐれいと)』様の?」
「そうだよ!」
それで困った顔をして固まるお店の人達。
「『お引き取り』ってのは、『帰れ』って意味か?」
「追い返すってんのか!?」
「いえ、それはー」
「迷惑かけたのかよ?こっちは、この女に用があるんだよ!」
そう言いながら瑠華さんを指さす鼻ピアス。
恐喝的な口調だけど、男性スタッフは負けなかった。


