彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)




「すみません!いらぬお節介でし――――!」

「ううん、嬉しかった。」

「えっ!?」

「まさか・・・ふふふ!『乙女チック』と言われるなんて、思ってもみなかったもの♪」



そう言って笑う姿が、すごく可愛らしく見えた。



「あ・・・すみません。勝手なことを言って・・・」

「乙女チックに見える?」

「女の子はみんな、乙女心を持ってますよ?」

「ぷ!それ、男子の幻想よ?ホント、お兄さんの言う通りに初心よねー?」

「え!?可愛いもの、嫌いなんですか!?」

「嫌いじゃないわ。」

「ですよね~」

「チョコちゃんて可愛くて、好きだわ。」

「へ!?」

(私が可愛くて・・・好き??)



驚いて相手を見れば、じっとこちらを見ていた。



しかも、ドリンクを作る手を止めることなく、グラスの中でマドラーをゆっくりと動かしながら言う。



「『本当に良い人』って言われたの、久しぶりかも。あと・・・『見た目で決めつけられるのはどれだけ嫌か』って例えは・・・かなり嬉しかったかな?」

「そ、そうですか・・・不愉快にならなかったならいいです。」

「ならないわよ。むしろ、『ふじこさんに謝って下さい。』まで言って・・・あなたのお兄さんに悪いことしちゃったわね。」

「え!?お兄ちゃん怒っちゃってますかね!?」

「それはないんじゃない?でも、元気をなくして落ち込んでたわね。」

「うそ!?わぁ~お兄ちゃんごめんなさい!!」

「あなたは悪くないわ。あなたのお兄さんもね?あたしなんかに、謝ってくれて・・・良い人ね・・・。」

「そうなんです!瑞希お兄ちゃん、すごくいい人なんですよ!」

「ふふ、そうみたいね。でも、兄弟なのに、敬語で話してるの?」

「あ、それは~僕がお兄ちゃんを尊敬してるので~」

「ふーん・・・訳ありかとも思ったんだけどねー?」

「あははは・・・わけありでも、ありますかね・・・」

「あら?当たっちゃった?」

「はい、大当たりです。」

「ふふふ!」

「あはは!」



そう言いあって、どちらともなく笑う私達。