「すみません!いらぬお節介でし――――!」
「ううん、嬉しかった。」
「えっ!?」
「まさか・・・ふふふ!『乙女チック』と言われるなんて、思ってもみなかったもの♪」
そう言って笑う姿が、すごく可愛らしく見えた。
「あ・・・すみません。勝手なことを言って・・・」
「乙女チックに見える?」
「女の子はみんな、乙女心を持ってますよ?」
「ぷ!それ、男子の幻想よ?ホント、お兄さんの言う通りに初心よねー?」
「え!?可愛いもの、嫌いなんですか!?」
「嫌いじゃないわ。」
「ですよね~」
「チョコちゃんて可愛くて、好きだわ。」
「へ!?」
(私が可愛くて・・・好き??)
驚いて相手を見れば、じっとこちらを見ていた。
しかも、ドリンクを作る手を止めることなく、グラスの中でマドラーをゆっくりと動かしながら言う。
「『本当に良い人』って言われたの、久しぶりかも。あと・・・『見た目で決めつけられるのはどれだけ嫌か』って例えは・・・かなり嬉しかったかな?」
「そ、そうですか・・・不愉快にならなかったならいいです。」
「ならないわよ。むしろ、『ふじこさんに謝って下さい。』まで言って・・・あなたのお兄さんに悪いことしちゃったわね。」
「え!?お兄ちゃん怒っちゃってますかね!?」
「それはないんじゃない?でも、元気をなくして落ち込んでたわね。」
「うそ!?わぁ~お兄ちゃんごめんなさい!!」
「あなたは悪くないわ。あなたのお兄さんもね?あたしなんかに、謝ってくれて・・・良い人ね・・・。」
「そうなんです!瑞希お兄ちゃん、すごくいい人なんですよ!」
「ふふ、そうみたいね。でも、兄弟なのに、敬語で話してるの?」
「あ、それは~僕がお兄ちゃんを尊敬してるので~」
「ふーん・・・訳ありかとも思ったんだけどねー?」
「あははは・・・わけありでも、ありますかね・・・」
「あら?当たっちゃった?」
「はい、大当たりです。」
「ふふふ!」
「あはは!」
そう言いあって、どちらともなく笑う私達。


