彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)




「チョコちゃんを見ていたら・・・いえ、みなさんのチョコちゃんへの接し方を見ていたら、急に飲みたくなりまして。」

「接し方って・・・カクテル言葉は、『守護』だもんなー?お守りのし過ぎってこと?」

「あら、そういう意味でしたの?でも、ひねくれたように受け取らないで下さい。卵黄とガムシロップが欲しくなっただけですから♪」

「そこにノンアルコールビール入れて飲むのかい、未成年?」

「女性に年を聞くのはレットカードですよ、チョコちゃんのお兄さん?」



瑞希お兄ちゃんの指摘に動じることなく優雅に笑う美女。

カンナさんとは違った意味で、強い女性だと思う。



「それでは、以上で注文を承りましたが―――――・・・・」



そんなことを考えていたら、ふじこさんが申し訳なさそうな声で言った。




「すみません、みなさんにたくさん注文頂いたので、直接伝えに行ってきます。席を外しますが、少しお待ちください。」

「ああ、悪いな。ふじこちゃん。」

「よろしく、フジコチャン。」

「早く戻ってきて、凛ちゃんの話をしようぜ♪」

「・・・急がんでいいぞ。」

「わはははは!!大丈夫だぜー!」

「ありがとうございます。行ってきます。」



そう言うと、私達から離れて行くふじこさん。



(え?)



その瞬間、彼女は私にアイコンタクトをしてきた。



(・・・気のせい?いや、そんなわけは――――――)



「どうした、凛?」

「あ、えっと・・・」

「わはははは!便所かっ!?」

「あ、そう、なんです!行ってきてもいいですか?」

「ダメって言うわけないだろう?迷うなよ?」



そう言って、私の頭を撫でる瑞希お兄ちゃん。

ちょっと元気がない気がしたけど、首を縦に振ってから席を離れた。



(どこだろう?)

トイレじゃない。

探しているのは、アイコンタクトしてきた相手。

なんとなく気になったので、追いかけた。



(こっちに向かったはずだけど・・・)



瑞希お兄ちゃん達の席からは視覚になる入り口付近のカウンター席。



「瑠華さん・・・」

「ここでは『ふじこ』でしょう?」



そんな声と一緒に背後から抱きしめられた。



ギュ!

「わっ!?」

「つ~かまぁーえたぁ♪」

「る、瑠華さん!?」



びっくりしながら振り返れば、クスクス笑うお姉さんがいた。