乾杯後、一口飲んだところで、最初に口を開いたのは瑞希お兄ちゃんだった。
「ふじこちゃんさ~ボランティアもされてるということですが、本業は?」
「あらあら、品定めされてるのかしら?ここでの収入で生きてますが?」
「・・・・まだ、高校生ぐらいですよね?学校は行ってますか?」
「ちょ、お兄ちゃん!」
スタートから飛ばす瑞希お兄ちゃん。
これに対して、ふじこさんは―――――――
「お店の規則で言えません。」
結構冷静だった。
「個人情報と、ストーカー対策のため、言わないんです。」
「ははは!ストーカー・・・・そうっすね。そりゃあ、よくわかる。」
禁句ワードが出て、瑞希お兄ちゃんの勢いが弱まる。
(と言うかその顔・・・絶対に、田渕から受けたストーカーの日々を思い出してるのでしょうか?)
てか、そうとしか思えない表情ですよ・・・・?
〔★それも含めて思い出しているのだろう★〕
「じゃあ、ローストビーフ頂きますね~チョコちゃんも、食べましょう?」
「え、えーと・・・」
「頂きなさい、凛。」
「は、はい!」
瑞希お兄ちゃんに言われたこともあって、気まずかったけど、1口サイズのローストビーフを食べた。
シルキロールが汚れないように、恐々と、小さな剣が刺さった肉をマスクの下から口の中へと運ぶ。
「!?美味しい!」
お口の中でとろけるお肉に感動。
「でしょう~?良いお肉使ってるからね♪」
「うん!お兄ちゃん!美味しいです!どうぞ!」
ふじこさんに同意しながら、一番大きな一切れを大好きな人に差し出す。
それに瑞希お兄ちゃんは、苦笑いで返してくれた。


