彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)



朝日の中を走る。

ジャージ姿で、『私』は走っていた。

時々、近所の人とすれ違って挨拶をした。

明るくなった空は青空で、すごく気持ちが良い。

だけど、気分まですっきりはしない。

朝の散歩とジョギングをしてきた風に装って、玄関から堂々と家の中に入った。

扉の閉まったリビングから、人の気配と声がした。

気づかれないように、ゆっくりと玄関を閉めて、足音を立てないようにお風呂場に向かう。

軽くシャワーを浴びて汗を流して、髪型を整えてから自分の部屋に入った。

そして、ハンガーにかかっている清潔な制服を身につける。


変身をといた『僕』は・・・本当の姿となった『私』である時が、苦痛でならない。



「おはよう、お父さん、お母さん。」



秋用の制服のスカートを気にしながらリビングに入る。



「おはよう、凛。朝ご飯、早く食べちゃいなさい。」

「凛、おはよう。今日から新学期なのに、ゆっくりしてるんだな?」

「うん。」



両親の言葉にうなずきながら、食卓に座る。

凛道蓮は仮の姿。

本当の『私』は菅原凛、15歳。

あゆみが丘学園1年組の女子高生。

両親と3人暮らしをしている。

これが本当の私。

男の子のふりをして暴走族の総長をしてるけど、その正体は地味な女の子。

私が男装女子であることは、恋愛対象の瑞希お兄ちゃんはもちろん、カンナさん達も知らない。

知っているのは、五十嵐ヤマトを含めて2人だけ。

こうなったのは、誤解と成り行きと私の都合が原因だ。



〔★詳しくは、【彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)】を見てね★〕