彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)




注文したのがウーロン茶だったので、すぐに運ばれてきた。



「『ふじこ』さん、すぐに来ますから。」



運んできたスリムな女の子は、ウキウキしながら私達に伝える。



「ほら凛、ストロー使え。」

「あ、ありがとうございます。」



烈司さんが注文してくれたストローを、瑞希お兄ちゃんが手わたしでわたして下さった。

封を切ったストローが、紙製だったことで、ますます、このお店への好感度が上がる。



「お兄ちゃん、このお店、エコですよ。」

「うちも今月からプラスチックじゃねぇーだろう?」

「そうです!瑞希お兄ちゃんと同じで、地球に優しい・意識高い系ですね♪」

「たく、オメーは・・・」



ウキウキしながら言えば、ため息をつきながらも頭をナデナデしてくれた。



「仲いいですね~」



ドリンクを運んできたスリムなキャストさんに話しかけられる。



「あー、まぁ、仲いいな。」

「はい!自他ともに認めるブラコンです!」



返事をにごす瑞希お兄ちゃんをスルーして、自信満々に伝える。



「ぶっ!?ブラコ・・・!?ぷっくく・・・!」

「おい!?なに言ってんだ、凛!?」

「じじつです!」



どや顔で伝えれば、真っ赤になる瑞希お兄ちゃんと、口元を抑えるスリムなお姉さん。



〔★凛の自己申告、店員のお姉さんは笑いをこらえている★〕



「いくら事実でも、人前でブラコンブラコン言うんじゃねぇーよ!」

「ぶぶっ!否定しないって・・・!」

「あ!?」



スリムなお姉さんの指摘を受け、ますます赤くなる瑞希お兄ちゃん。



「・・・笑ってんすか?」

「ち、違います!すみません!」

「え~僕おかしいですか?」

「う、ううん!坊や達はおかしくないよ!」

「坊や『達』て、なんすか?それ、俺も含まれてんすか?」

「あ、い、いえ!すみません!し、失礼しました!仲が良くて素敵で~失礼しまーす!」



ジロリとにらむ瑞希お兄ちゃんに、肩を震わせながら頭を下げると、素早い動作で飲み物を置いて立ち去るスリムなお姉さん。



〔★瑞希の追及、店員のスリムなお姉さんは爆笑をごまかしながら脱出した★〕