席ごとに賑やかだったり、静かだったり、温度差があったけど、みんな楽しそうにしてる。
空調の冷気と、人の熱気が混ざり合って、ほど良い湿度を保っていた。
「ごちそうするから、一緒に飲もうよ。」
「ねぇねぇ、こっちで話そう~」
「ごめーん、呼ばれちゃったぁ~」
客層は様々で、どこにでもいそうなサラリーマンのおじさん達から、大学生っぽいお兄さんの一団、年配のおじいさんの集団などなど。
もちろん、1人で来ていて、ゆっくりグラスを口に運んでいる人もいる。
(思ったより、客層がばらばらね・・・)
なんというか・・・来てる人達みんな、どこにでもいそうな感じの人ばかりな気がする。
というか、おみせの女の子達も、すごく普通な感じの子達ばかり。
小さい顔で出るところが出ている細い子もいれば、ちょっとぽっちゃり目の子もいる。
胸の大きな子、お尻の大きな子、えくぼがある子、背が高い子もいる。
美人や中性的な子やボーイッシュな子もいるし、個性的な顔の子もいる。
(なんか、女子だけの、小中学時代の教室にいるみたい。)
〔★いろんな女の子がそろっていた★〕
「お客様の席は、こちらになります。」
そう言って案内されたのは、丸テーブルの席。
そこに腰かけたところで、ホステス風の烈司さんが切り出した。
「『ふじこ』をリクエストしたいんだけど?」
烈司さんが、再度、瑠華さんの源氏名を呼びながら名刺を見せる。
それに瑞希お兄ちゃんを女性と間違えた店員が、即座に対応してくれた。
「はい、すぐにお呼びします。ドリンクのご注文は、いかがなさいますか?」
「わははは!とりあえず、ビー・・・!!」
「とりあえず!!ウーロン茶を人数分!ストローを1本だけつけてくれ!酒は、『ふじこ』が来てから頼む!」
「かしこまりました。」
烈司さんのオーダーを聞いて、瑞希お兄ちゃんに無礼を働いた店員が、私達から逃げる様に立ち去る。
これに百鬼がキレた。
「おい、烈司!!俺様はビールだぞ!?酒飲ませろや!!」
「まだ飲むな。」
「烈司の言う通りだぞ。オメー飲むと、セクハラ発言になって、話になんないからな!?」
「え?」
(セクハラ発言するんだ・・・・。)
そんな感じはしてたけど。
〔★凛はすんなり納得できた★〕


