彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)




「わははははは!!ケンカがなくても、酒と女が楽しめりゃいいぜぇ~!!」



・・・どこを変えたのかわからない、見た目肉食系のワイルドな2枚目だけど、やってることは3枚目の・・・いつも通りの百鬼がいた。

あ、上着の胸元を、思いっきり開いてるから・・・肌の露出(ろしゅつ)は増えたかな?

とりあえず、みんなのコスプレは完了してた。



〔★変化に個人差がありすぎた★〕



「あのグループ、みんなかっこ良過ぎでしょ~!?」

「レベル高い!めっちゃ気になっちゃう~!」

「ねぇ、どうする?声かけちゃう?かけちゃう!?」

「無理じゃねぇ~!?見てるだけでもよくない?目の保養になる~」



(わかってるじゃないですか!見知らぬ女性の皆さん!!)

瑞希お兄ちゃんの可愛さ、カッコイイ可愛さは、国宝級!!

そのさわやかなお姿を見れば、思わず視線を向け、感想を述べたもなるでしょうとも♪

ホント、良過ぎるぐらいだもんね~♪



〔★その美しさゆえに、女性に間違えられる苦労がある★〕



「よし!全員集合で役者もそろったことだし~入るぞ!」



そう言って、瑞希お兄ちゃんがお店の中に入ろうとしたのだが――――――




「待て、瑞希。」



そんな瑞希お兄ちゃんを、烈司さんが静止する。

動きを止めてしまった。



「なんだよ、烈司?」

「俺が話す。」

「あんだと?」

「瑞希、『ふじこ』ちゃんの名刺を貸してくれ。そんでもって、凛たんを地上に下ろして大人しくしとけよ。」

「はあ?凛は下ろすけど、なんだよそれ?」



そう言いながら、つまんでいた私を下ろす瑞希お兄ちゃん。



「え!?下ろすの!?」



ショボーンとしながら地面に立てば、ドヤ顔の瑞希お兄ちゃんが烈司さん言う。