彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)




「よっしゃ!凛への見守り分担の確認ができたところで~オメーら、気合い入れなおしていくぜ!切り替えろ!」

「烈司さん。」



パンパンと手を叩きながら、切り替えを促すヘビースモーカー。



「わはははは!!上等よ!どこからでもかかって行くぜ!」

「オメーはかかって行くな、皇助!見張り役、よろしくな?烈司、伊織!」

「俺はいつでも大丈夫だ。けど、まめにフォローも出すからよ。」

「俺はそんな烈司のフォローもしよう。瑞希とモニカが主となって、相手へのアプローチをしてくれ。」

「OK。皇助の酒癖は、良い時と悪い時の差が激しいからな。」

「ターゲットはともかく、店には迷惑かけたくない。あくまで俺らは、良い客ぶらなきゃなんねぇ。烈司の評価通り、ここは店自体も良い。なぜなら―――――――・・・・・」



そこから瑞希お兄ちゃん達は、最終確認の詰めた話をし始める。



(大丈夫かな・・・・)




「見て見て!なにあの子達~!?」



そんなやり取りを聞いていた私の耳に、知らない声が届く。



「だっこなの?つままれてるの?キャハハ!」

「やだぁ~ちっちゃい子がさぁ~うふふ!胸キュンなんだけど~」



すれ違ういくつもの女性グループ達が、瑞希お兄ちゃん達をチラチラ見ながら通過していく。

瑞希お兄ちゃんのおかげ様で目立つ私。

いや、私というよりは――――――――



「すっごく、良い男の集団がいるー♪」



瑞希お兄ちゃん達が目立っていた。



(それもそのはずでしょうね・・・)



なんせ、私の周りにいるのは目の保養に良い男性達(!?)が終結してるもんね。