あまりにも、瑞希お兄ちゃんが絶望的な顔で止めるからムッとした。
同時に、ちょびっとだけ・・・・・・ショックも受ける。
(そんなに嫌がらなくてもいいいのに・・・・)
私の気持ちを知らない好きな人は、冗談と言う言葉に過剰に反応した。
「じょ!?冗談か!?冗談だよな!?そうか、よかった・・・・って!?よくねぇーよ!!凛っ!!冗談でも、言って良いことと、悪いことがあるだろう!?」
「瑞希お兄ちゃんが僕を信用しないから悪いんです。僕は、女性遊びはしてません!」
「こいつ!!」
「わっ!?やめて下さいよ~♪」
私をつまんでいない方の手がのびてくる。
とっさに体をゆらして逃げる。
「逃げんな!」
「逃げます!」
「ほぉ~俺相手に逃げきる気かぁ~?」
「はーい♪あははは!」
再度繰り出された手も、再び体をゆらして逃げる。
だけど、つままれているので、動ける範囲は限られている。
ほどなくして――――――――
ガシッ!
「オラ!捕まえた!」
「ああ!つかまっちゃったぁ~♪」
抱きしめられてつかまる。
「逃げてもムダッつったろ~?」
「だってだって~♪」
こいつめ、こいつめ!と、肩に顎を押し付けてくる瑞希お兄ちゃん。
それにイヤじゃないけど、イヤイヤ~♪と首を横に振りながら答える。
(ああ、幸せ・・・!!)
そう思ってイチャイチャ(!?)していたら肩を叩かれた。
「コラコラ、2人共。大声で騒ぎすぎだぞ・・・!?」
「わっ!?・・・モ、モニカちゃん!?」
邪魔してきたのは、男口調のオネェさん。
(びっくりした!一瞬、誰かと思った!)
今は、ばっちりお兄さんスタイルのため、驚いてしまった。
「なに驚いてるんだい、凛ちゃん・・・!?」
そんな私の思いを察したのか、怖い笑顔で顔を近づけてくる。


