「鳴海瑠華の職場、マジでイイ感じだよな・・・・」



瑞希お兄ちゃんのご尊顔を鑑賞しているうちに、いつの間にかガールズバー・『パステルカラー』の前まできていた。

『パステルカー』という名前の通り、すごくキラキラしたお店だった。



「確かに・・・綺麗ですね。」



ネオンがきれい。

イルミネーションが美しい。

ライトアップが豪華。



(まぶしいなぁー・・・・・)



そんな思いで言ったのだが、瑞希お兄ちゃんが見ていたポイントは、そこじゃなかった。



「ああ、掃除も良くいき届いてる。飲み屋だと、店の外で吐く馬鹿もいるから、ニオイも気になるもんだが・・・そういった異臭のたぐいもしねぇー」

「あ・・・そういえば、そうですよね。むしろ、お酒とは違う良い香りがします。」

「あ!よせよ、凛!」



少しだけ身を乗り出してニオイをかいでいたら、瑞希お兄ちゃんに怒られた。



「あんまり動くな!ジッとしてないと落とすだろうが!?」

「ご、ごめんなさい!」



反射的に謝ってから思う。

こうして密着出来てる状態に不満はない。

むしろ、ずっとこのままでも構わないけど―――――――――



「あの、瑞希お兄ちゃん・・・」

「どうした?」

「なぜ・・・・・僕を小脇に抱えているのですか?」

「脱走防止のためだ。」

「僕はハムスターですか!?」

「ポチとタマが懐かしいなぁ~」



つまんでる理由を聞けば、昔買っていたというペットの話付きで説明された。



〔★瑞希は過去を思い返している★〕



「また買うかなぁ~ハムスター。今度もジャンガリアンハムスターでいいよなぁ~」



そうつぶやくお姿は、哀愁が漂っていててすごくかっこいい・・・・・!!



(好き・・・!もう本当に大好き!大・大・大好きっ!!)



私があなたのペットになりたーい!



〔★凛は瑞希が相手なら、小動物と同じ扱いでも良いらしい★〕