「ご、ごめん、吉田さん!」
《ごめん!菅原さん!》
お互い、第一声が謝罪の言葉だった。
「え!?ごめんって・・・!?」
《返事が来ないから、電話しちゃって・・・ごめんね。私、気づかないうちに、菅原さんの嫌なこと、しちゃったのかな?》
「え!?違いますよ!違うの!ごめんなさい!わ、私・・・ほとんどスマホを使わないから・・・学校以外では電源を切っていて・・・本当にごめんなさい。」
《そうだったの!?よかったぁ~!!》
私の謝罪の言葉に、相手は安堵の声をもらす。
《私、嫌われて、無視されちゃってるのかと思って・・・》
「え!?嫌うとか、無視とか、違いますよ!」
《うん!違うって聞けてホッとした!既読が出たから電話したの。ずっと見ててよかったよぉ~!》
「え!?まさか・・・ずっとスマホを見ていたの?」
《うん!あ・・・!?ご、ごめんね。気持ち悪いよね・・・?》
「そ、そんなことないです!」
不安げに念押しされ、全力で否定する。
「気持ち悪いわけないですよ!待たせた私が悪いんですよ!だから、そんな風に言わないでください!」
《本当に?ウザく・・・ない?》
「ないない!むしろ、そこまで気にしてもらて・・・嬉しいです。」
《本当に!?ありがとー!》
選んで言った言葉に、明るい返事が返ってくる。
《勇気出して、菅原さんに電話して良かった!ありがとね!》
「そ、そんな!お礼を言うのはこちらの方で~・・・!」
吉田さんの言葉に、恥ずかしいような気持ちになる。
(・・・どちらかといえば、照れ臭いって感じかな・・・?)
らしくない感情に戸惑っていたら、遠慮がちが声が耳に届く。