彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)



けっきょく、ドリンクとポップコーンのコンボセットとホットドックとフライドポテトとフライドチキンとチュリトスとアイスクリームを二人分ずつ購入された瑞希お兄ちゃん。

お金どころか、買ったものすら持たせてもらえなかった。


「持ちますよ、お兄ちゃーん!」

「いいって!凛はチケットを守ってろ。そんでもって、座席探しと、座席倒して、俺が即座れるようにしてくれ。」

「でも・・・」

「凛、初代の言うことは?」

「絶対服従・・・」

「わかってんならできるな?ほら、進め、進め!」


そう言われ、売店出口から入場口へと向かう。


「ほら、早くスタッフさんにチケット見せろ。」

「う、うん。」


とりあえず、瑞希お兄ちゃんに言われた通り、譲ってもらったチケットを映画館のスタッフさんに渡す。


「はい、こちらは3番シアターです。右手にお進みください。」

「ありがとうございます。」


誘導説明にお礼を言いながら、半券となったチケットを受け取る。


「そしてこちらが、入場者特典となります。」

「え!?」


予想外だったのは、おまけのプレゼントがもらえたことだった。


「わぁ~可愛い~見て見て、瑞希お兄ちゃん!入場者特典だって!」

「へぇ~何もらったんだ?」

「ストラップです!」


とても可愛いピンクのイルカがついたストラップだった。


「映画に関係する動物でしょうか?」

「そうだろうな。」


そんな話をしながら、上映シアターに入って席を探す。


「あ、ここですよ!」

「こりゃまた、見やすい場所だな~」


私達の席は、ど真ん中の特等席だった。

2人並んで腰かけて、最初に言った言葉と言えば・・・・




「「カップルばっかり・・・。」」



自然と、お互いの声も重なった。


「「ははは・・・」」


思わず、顔を見合わせて笑う私達。



(そりゃあ、そうでしょうね~)


だって、瑠華さんがくれた映画のチケット、恋愛ものだったんだもん。



(諦めていたけど、まさかこんな形で一緒に見ることになるなんて・・・!)



「うわー・・・・さすがに、男同士は俺らだけか・・・」



居心地悪そうに、辺りを見渡す瑞希お兄ちゃんが可愛い。



(大丈夫ですよ♪実は私、女ですから!)


あなたの隣におりますので、ご安心を♪



〔★瑞希が知らないので意味がない★〕