この人…急に何を言い出すの!?
突然の告白に動揺する。どうして?
すると私が叩いた頬を撫でながらニヤリと笑う。

「俺……女性に叩かれたこと今まで一度も
無かったんだよね。衝撃的だった……。
泣かれるほど嫌がられるのもだし
何よりその時の顔が頭から離れられない。
こんなこと……今まで無かった。
絶対にあんたのこと恋人にしてみせる」

えっ……えぇっ!?
まさか、あの人気俳優の神野飛鳥に
告白宣言をされてしまった。
私は、さらに驚いてしまった。
心臓がドキドキと高鳴ってしまう。えっ?
どうしてそういうことになるのだろうか!?

「そ、そんなこと……急に言われましても」

動揺して後退りをしようとした。
しかしバランスを崩してしまう。
神野飛鳥は、私を慌てて抱き締めて庇ってくれた。
しかし、その時だった。
カメラマンに写真をバシャッバシャと撮られてしまった。
えっ……!? 

「大人気俳優・神野飛鳥がホテル内で
一般の女性と熱愛。こりゃあ、スクープだ!!」

カメラマンは、私達をカメラ越しで見ながら
ニヤニヤと笑ってきた。そんな!?
こんなところを先生に知られたら本当に
好きになってもらうどころか嫌われてしまう。

「誤解です。私は、そんなつもりは……」

必死に止めようとするが神野飛鳥は、
私の腕を離さない。ちょっと……!?
それどころかさらに強く抱き締めてきた。

「上手く撮ってくれよ。俺と涼花のスクープ」

はい!?何を言っているの。この人は……。
そんなことをしたら大変なことになるじゃない!!

「あ、あの止めて下さい。
そんなことされたら私が困ります」

「言っただろ?俺は、本気で君を落としたいって
好きな相手ならいいのだろ?」

そう言いながら神野飛鳥は、クスッと微笑んだ。
そういう意味ではないのに……。
戸惑っている間にカメラマンの人は、
何処かに逃げてしまった。どうしよう。
あんなのを週刊誌に載せられたりしたら
大変な騒ぎになってしまうわ。

「あの……すぐにやめさせて下さい。
あなたも困るでしょ?騒ぎになったら」