プロポーズは大成功。
プロポーズは知られていたからサプライズができなかったのが残念だったが。
水野は涙で目を潤ませながら世界一の笑顔で、はい、と答えてくれた。
水野の指には光り輝く指輪。
その指輪をうっとり眺める水野はひたすら可愛い。
毎日見ているのに、いつ見ても可愛い。
こんな水野を見ることができたのだ、宮野にこき使われるのは少しは我慢しようと水野といる時だけは思える。
会社に行くと忘れるが、帰宅するとそんな気持ちが沸く。
そう、俺は水野のアパートに転がり込んだ。
口実は体調が悪いだ。
現実、俺はマイナスイオン枯渇で疲弊は明らか。
水野はそんな俺を心配して、平日も顔を出すと言ってくれたくらいだ。
駅から離れたオンボロアパートに通わせるなんてとんでもない。
加えて、朝も苦手な上に水野の職場までは満員電車地獄。
しかし、マイナスイオンを存分に浴びたい俺が水野の家に転がり込むのは必然。
水野と一緒に食事をして、水野と一緒に寝る。
2週間もしないうちに俺は復活を遂げた。
居座る俺に最初はお小言を言っていた水野。
少しの時間でも、離れているのが惜しい。
と言ったら大人しくなった。