仕事は、今まで通り求められている以上のことを熟し、食事もしっかり取るようになった。頭痛で食欲が出ないのは変わりはないが、無理やりにでも食べるようにした。
水野がいないだけでいつもの俺だと言い聞かせるも、必要以上に疲れて帰宅したら布団に突っ伏す。
安眠には程遠い。
部屋は衣服やらペットボトルが散らかっている。
自炊なんてする気は一ミリも起きないから、埃は溜まっているし。
眠りが浅くなって何週が経過しただろう。
水野と会えなくて何週が経過しただろう。
金曜日は水野が家で待っていてくれるから、早めに仕事を切り上げて
急いで帰っていた。
でも、今では金曜日はどの曜日よりも遅く帰る。
金曜日が楽しみな日だったのに、今は早く帰れば絶望しかない。
だからサボり魔の宮野の仕事を奪ってまで残業。
仕事に熱心に取り組むようになってから金曜日の残業は不可能なため仕方ないのだ。
残業管理も行き届いたホワイト企業に就職したことを今だけは呪っている。
宮野はそんな俺に仕事を渡してにこやかに帰っていく。