緑茶を一口飲み、テーブルに湯のみを置くと「まずは自己紹介だな」と言った。

「私は西園寺廉太郎、年は65歳 最愛の妻は5年前に亡くなった。」とおじいさんは私の顔を真剣に見ながら言った。

「中村桜、年は17歳 大切な家族を失いました。」

「桜か、佳代と美代が好きな花だ。」とおじいさんは笑みを浮かべながら言った。

「自己紹介もすんだことだ。桜が知らない佳代のことについて話そうか」と言い、おじいさんはお茶を飲んだ。