すると………。

「羽山………君?」

羽山君が私の方に向かって走ってきていた。
そのかおは慌てていて、そして、スッゴク心配している顔だった。
来てくれたんだ………。

「………っ花宮さん!」

私はホッとして、意識を手離した。
どうかお願いです。
私が目をさましても………彼が私のそばにいてくれることを………願います。

ーズキッ

そして頭痛がおさまっていますようにー………。
私は深い眠りへと入っていった。

『お母さん!恋、アイドルになったよ!!』

『すごいわね、恋………』

お母さん………。

『お母さん、死んじゃ嫌!お願い………っ、行かないで!!』

『恋………ーーーーー』

ーガバッ

「………お母さんっ!!」

私は目を開けておもいっきり手を伸ばしていた。
何もない………宙へと。