上手く………笑えていたらいいな。


「じゃあお疲れ様、レンレン!明日は午後から仕事が入ってるからね!!」

「うん、わかった」

あっという間に1日が終わった。
短かったな………。
それくらい楽しめたってことかな?

「ただいまー」

あ、そう言えばお父さんいないんだっけ?
今日は遅くなるってさっき連絡きてたな。
すっかり忘れてた。

ーパタパタ

「?」

今………中から足音が聞こえた気がしたんだけど。
気のせいじゃない………よね?

「っ………!」

私は恐る恐るドアを開けた。
そしてそっと中を覗いた。
………誰もいない。
廊下には人の気配なんてしなかった。
だけど靴が置いてあった。
誰の靴かな?
どこかでみたことあるんだけど………。

「誰かいるの?」

私は一応、声をかけながら進んでいった。
震えが止まらない。
怖い。
お父さん、助けて!

「恋!」

ービクッ

急に誰かに声をかけられて私はビクッと肩を震わせた。
そして後ろにいるであろう彼におもいっきり足蹴りをした。

「っ!!通報………」

スマホを手に取った瞬間、聞き覚えのある声が私を止めた。

「恋!俺だよ!創だよ!!」

「………創ちゃん?」

そこにいたのは創ちゃんだった。