「そうみたいだね」

今は花宮さんの話はしたくない。
だって失恋したんだよ?
彼女はもう小鳥遊君の。
僕は………彼女を好きでいちゃいけないんだ。

「花宮さん………彼氏ができたんだって。幼なじみの………」

「そうなの!?残念〜!光正とお付き合いしてほしかったのにー!」

なんて拗ねる母さんをほっといて俺は自分の部屋に戻った。
そしてベッドに倒れ混んだ。
もう力が入らない。
もう少しで夏休みが終わる。
花宮さんに会うのか。
辛いな。
〝happiness〟
幸せ………って意味だったよね?
僕は今………幸せなんかじゃないよ。

『………あり、がと。またね、羽山君』

僕は………花宮さんのことを諦められるのかな?