「待ってよ、創ちゃん!意味わからないよ!それに私はアイドル復帰するんだから恋愛なんてできないよ!それ以外にして!!」

私は必死に訴えた。
だけど創ちゃんは私の言葉を聞いてくれない。
そして私を引き寄せて抱き締めた。
創ちゃんは言った。

「………お願い、恋っ!俺はお前がいなくなるのが怖いんだ………!!」

そう言った創ちゃんの声は泣いていた。
そして………苦しんでいた。
私は………創ちゃんを苦しめていたの?

『花宮さん!』

羽山君………、私は。
あなたのことが好きです。
だけど私の恋は叶わないかもしれない。
羽山君と恋をしたい。
だけどできないよ。
だって私は………。

「俺から離れていかないで、恋!!ずっと俺のそばにいて!」

ねえ、創ちゃん。
私は………羽山君が好きだよ。
大切だよ。
だけどね。
羽山君と同じくらい創ちゃんも大切なんだよ。

「………っ。わかったから。大丈夫だよ、創ちゃん。私は………創ちゃんのそばにいるから………」

創ちゃんに恩返しをしたい。
だから創ちゃんが望むのであれば私は………。

「付き合おう、創ちゃん………」

あなたの望みを叶える。
それだけしかできないんだから。