高一の夏。
今日から新しい学校。

「行ってきます、お母さん」

私はドアを開けて一歩を踏み出した。
そして、玄関の前に誰かがいた。
まぶしい………。

「おはよ、恋」

私に気がついたその人は爽やかな笑顔で私にいった。
その声を聞いてわかった。

「創ちゃん、おはよー!」

玄関の前に立っていたそのひとは。
私の幼なじみの小鳥遊創ちゃん。
今日から創ちゃんと同じ学校になるんだ。
転校初日。
すっごく緊張する!!

「お待たせ!」

「本当だよ。遅すぎ………」

なんてうんざり顔で言う創ちゃんに私は反抗。

「別に待っててなんていってないけど!」

「はいはい、俺が勝手に待っていました。どうもすみません」

すっごい棒読みで言う創ちゃんに私はカッチーン。
何か言おうと思ったんだけど時間がないため保留。

「早くいこ!」

私は創ちゃんに言い終わると同時に走った。
このままじゃ転校初日から遅刻になるよー!!


ーキーンコーン

「転校生を紹介するから静かに」

担任の先生の合図で入るんだよね?
確か合図は「どうぞ」だったかな?
間違ってないはず!

「どうぞ」

よし、今だ!!