「今日の欠席は羽山一人だな………」
「………」
羽山君………やっぱり風邪引いたのかな?
私のせいだよね………。
私の事情に巻き込んだから………。
おまけに創ちゃんにはボールで当てられるし。
羽山君に申し訳ないよ。
「先生!」
「どうした、花宮?」
「あの、私………羽山君のお見舞いに行ってもいいでしょうか?」
「………あぁもちろん!ついでに手紙とかもよろしくな!」
「はい!!」
これで羽山君のお見舞いに行ける!
何か必要なものはあるかな?
飲み物とか食べやすいものとかがいいかな?
「髪がかゆい………」
昨日、家に帰った後。
『髪が濡れて気持ち悪い………っ』
雨によって私の髪………ウィッグは濡れていた。
乾かすのに結構時間がかかるんだ。
それで間に合わなかったんだよね………。
だけど変装しないと創ちゃんに怒られちゃうからね。
それでつけてきたんだけど………。
「かゆい………っ!!」
かきすぎてもセットが崩れちゃうからな………。
ウィッグの髪は、茶色。
それで肩につくかつかないかの長さ。
前髪は斜めにわけられている。
これは確か創ちゃんが選んだんだ。
アイドルの時は黒髪ストレート。
腰くらいまでの長さ。