お母様とお父様は、いくら聞いても記憶喪失になる前の話や、なぜ私が記憶喪失になってから引っ越したのかを話したがらないのです。 ただ階段から足を踏み外して転落し、頭を打って記憶喪失になった、とだけ。 何も話してくださらないので、私も二人には記憶喪失に関しては全く話さなくなりました。 「あれ?麗花が前住んでたところって、A区だよね?」 「はい、確かそうですが。」 「A市って青龍がいるところだよね、確か!」