次の日、私は『古民家カフェPAST』に予定通り来ていた。


「こんにちは〜。今日から、よろしくお願いします。」



「おっ!よく来たね〜。それじゃあ、このエプロンに着替えてくれる?」



と、さっそく渡された茶色のエプロンを着た。おろしたままの髪の毛を束ねて、カウンターに行く。




「阿咲未ちゃんはコーヒー入れられるかな?」


「はい。あんまり上手くは無いですけど……」


あくまで下手くそではないという意味を込めて言った。


「接客は……」


「いけます!!!全然いけますよ!!!」


「阿咲未ちゃん……ふふっ………頭振り過ぎだよ」


笑いを噛み殺しながら渚さんが言った。





渚さんからは他にも色々と教えてもらった。レジの使い方とか、わからない所とか開店前に教えてもらった。


「そういえば、阿咲未ちゃんは悩みとかないの?」


「悩み、ですか……」


よく思い出してみても、特に無いんだよなぁ高校生活が充実して、おまけに学校1かわいい女子が友達だから。


「特に、なしですね」


「あらっ、そうなの〜意外とありそうだけどね〜」


「まぁ、なんかあったら渚さんに相談しますよ」


「ぜひそうして頂戴!」


食い気味に渚さんがいう。あれ、渚さんってこんなキャラだっけ。




ひとりであれ?あれ?とか言いながら突っ立ってふと、時計を見ると、











開店時間だし









「渚さんそろそろ開店時間ですよ。」


「あら、もう?」


「もうです。」


しばらく沈黙が続く。ツッコミ、速すぎたかな?



「ふふっ。じゃあ、看板をOPENに変えてくれるかしら。」


「了解しました。」


席を立ちドアに掛かってる看板をOPENに変える。


うーん楽しみだ。どんな人が来るんだろうなぁ