練習が終わったら、今日も、橘くんに好きだって伝えたい。
橘くんが私に同じ思いを返してくれないことなんてわかってる。
同じ思いを返して欲しいなんて望まない。
伝えれば、それだけで報われる。
だから、声に出すことだけは許して?
「あずちゃん、だいすき!」
でも今は、いつでも隣にいてくれるこの親友に、感謝と愛を伝えた。
私があずちゃんを好きって思うのと同じくらい、
あるいはそれ以上に、
たくさんたくさん優しくしてくれて甘やかしてくれて褒めてくれて。
取り柄なんて微塵もないわたしの1番の自慢は、親友であるあずちゃんだよ。
「わたしもだいすきよ、美憂!」
またまたぎゅーって抱き合って、いつもの甘く手優しい香りに包まれると、
自然と勇気が湧いてくる。

