橘くん、今日もすきです




私なんかが橘くんのことを好きでいていいのかなって、そう思ってしまう。


誰が、誰を想うのも、自由なんだって分かってるんだけど。



私よりも何倍も、何十倍も可愛い目の前の女の子たちを見てると、悲しくなってくる。



だって、この子たちはきっと、今日以外の日も橘くんがバスケしているところを見にきてたんだろうなって思って。


橘くんと同じ学年で、ただでさえ私が見れない橘くんを見れて、知っているはずなのに、

それ以外にも、バスケしている橘くんをたくさん見てきたんだと思うと悔しい。



誰にも負けないくらい橘くんを好きだって思う気持ちは変わらないけど、

この気持ちの大きさは誰にも負けると思っていないけど。



だけど、自信がなくなってしまう。





「あずちゃん…」





だいじょうぶか問われたのに、答えになってないけど、

優しい親友に縋りたくなった。