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『白糸美憂です。私の連絡先も登録しといてね!』
家に帰ると早速、橘くんにメッセージを送ってみた。
返信は基本的にしないって言ってたから期待はしないけど、せめて私の連絡先が橘くんのスマホに保存されていますように!!
そう祈りをこめた。
「美憂〜!ごはんよ〜」
「はーい!」
お母さんの声に素早く反応して階段を駆け下りる。
私の家は三階建ての一軒家で、一階がリビングとダイニング、お風呂場と洗面所と、和室がある。
二階には私の部屋とお姉ちゃんの部屋とちょっとした図書室みたいな本だらけの広めのお部屋があり、三階はお父さんとお母さんの部屋と、物置がある。
私の部屋からダイニングに今までの中でいちばんに早いんじゃないかってくらいの速さで到達した。
なんだかいてもたってもいられないっていうか…。
橘くんの連絡先をもらえたっていうだけで、こんなにうきうきしてしまうなんて、私が私じゃないみたい。
「美憂?どうしたのそんなにニコニコして」
「ひみつー!」
お母さんに疑り深い目を向けられるけど、そんなのも気にならない。

