「さっき孝太と楽しそうにはなしてたじゃないですか」
「うん?楽しかったよ?」
だからなんだというのだろう。
というか私よりも橘くんの方が、孝太くんの面白さを知ってるんじゃないかな。なんて思うんだけど。
「でも、私は橘くんの連絡先がしりたい」
「そのためだけに、ここまで来たんですか?」
ここまで、っていうほどの距離でもないし。
そのためだけ、なんて、ひどいよ。
私にとったら、橘くんの連絡先はとっても大切なものだし、橘くんに会えたら、その日1日頑張れるのに。
「私にとって、橘くんは誰も変わりにならないとっても大切な存在なんだよ。そんな風に言わないで?」
今までずっと伝えてきたつもりだったのに、全然伝わってなかったんだなぁ。

