「美憂(みゆう)!おはよう〜」


「あずちゃん!おはようっ!」




朝、登校するなり私に駆け寄って笑顔で挨拶してくれたのは親友の桃原梓(ももはらあずさ)ちゃん。



とっても優しくて、ボブカットが似合う笑顔が可愛い女の子。


対する私、白糸美憂(しらいとみゆう)はどこにでもいるような高校2年生。


あずちゃんの見た目はふわふわしてるのに、中身はサバサバいるところが大好きなんだ。




「あ〜…!!そんなに可愛く笑わないで…!!天使!天使すぎるよ私の美憂!」


「……???」




いつもこんな感じで私を褒め立てるあずちゃんだけど、私には天使なんて言葉まったく似合わない。


むしろあずちゃんの方がしっくりくるのに。