『ちゃんとしておかないと、先生になった時に生徒にバカにされるよ。先生弱い〜って。』


「うっせー、そんな中学生とかに負けねえわ。」


『うわ、バカにしてる!!どうせなら、バカにされてる先生の誠也見たかったな〜。』


「はぁ?なんだよ、それ。」


咲良が笑ってたから、一緒に笑った。


だけど、今俺の顔はきっと笑ってない。



『誠也なら、良い先生になれるよ。』


この言葉になんて返せばいいか分からなくて、声を出したら震えそうで

震えたら泣いてるって思われそうだったから、何も言えなかった。



『じゃあね、また明日。』


「おお。」


今なんて言えばよかったのだろう。


そんなこと言うな、何言ってんだよ。

って怒ればよかった?


一緒に笑えばよかった?


何が正解だったのかわからなかった。