第一章  いじめっこ

教科書

一時間目の授業が始まった時に、菜樹が教室に帰って来た。落書きだらけの自分の席に座って、教科書を探し始める。
しかし、教科書が見つからず、ずっと探している。真奈と美香が笑いながら菜樹の教科書を机の上にだす。
真奈が、筆箱からペンを取り出すと、菜樹の教科書に落書きを始める。
先生が菜樹が教科書を持っていないことに気づくと、「菜樹!お前は何回教科書を忘れているんだ!」と怒る。
菜樹はずっと下を向いている。
先生は菜樹の腕を強く握り、教室を出ていった。
「っ…!ははははははっ!菜樹面白すぎw」
「真奈それな!」
と、大きい声で喋る二人。
クラスのみんなは、ずっと黙っている。
しばらくすると、一時間目が終わった。
先生が戻って来て、「二時間目は自習だ。」と言い、教室を出ていった。