つっても、フツーのキツネなんかじゃない。 石で出来たキツネ。 ほら、よく神社なんかに置いてあるあの石像のキツネ…… それが動いてペラペラとお喋りしている。 俺、頭打った……? 『いやーこーんな若い男から熱い眼差しで見つめられるのは初めてでっせ。』 黙り混んでいる俺をいいことに好き勝手な事を抜かす 『何よりこーんな若いのに世の中の渡り方を熟知していらっしゃる。』 「?」 言っている意味が解らなくて眉を潜めてそいつの言葉を待っていると… 「あぁ!」